電球色は昭和の香り 2
2026.06.23
LED工事で見つかった昭和の忘れ物
(安定器とPCB問題)
先日、自宅の照明を蛍光灯からLEDへ交換しました。
築40年を超えた我が家。
蛍光灯の安定器から聞こえる
「う~う~う~……」
という不気味なうなり声に耐えかねての決断です。
工事そのものは順調に終わりました。
新しいLED照明は明るいし、省エネだし、
電球色にしたことで昭和の香りまで漂ってくるような気がします。
ところが。
工事が終わったあと、
電気工事の職人さんが外した安定器を眺めながら言いました。

「これ、ちょっと確認しないといけないんですよ」
え? まだ何かあるの?
実は蛍光灯の安定器には、古いものだと
PCBが含まれている可能性があるそうなのです。
PCB、正式にはポリ塩化ビフェニル。
昭和世代の方なら、公害問題や環境問題で
耳にしたことがあるかもしれません。
人体や環境への影響が問題となり、
現在では製造も使用も禁止されている物質です。
ところが昭和の時代には、変圧器やコンデンサー、
そして蛍光灯の安定器などに利用されていました。
工事の担当者からは、
「銘板の型式を調べて、メーカーの資料で確認します」
とのこと。
場合によっては特殊な処理が必要になり、処分費用もかかるそうです。
面倒なことになるのかと急に不安になりました。
LEDにして気分よく暮らそうと思ったら、思わぬ伏兵が現れた感じです。
その日の夜、気になって仕方がありません。
ネットで調べ始めると、
「低濃度PCB」「特別管理産業廃棄物」「処理期限」などなど。
次々と不穏な言葉が出てきて、不安は雪だるま式です。
いや、ミルフィーユのように何層にも重なっていきます。
さらに調べると、環境省の「低濃度PCB廃棄物早期処理情報サイト」では、
処分期間が令和9年(2027年)3月31日までと案内されています。
ますます気になります。
そこで翌日、自分でも安定器の銘板を確認してみることにしました。
軒先に置いておいた、外した器具をひっくり返し、型番を確認。
メーカー資料を調べる、そして結果は……セーフ!、該当品ではありませんでした。
いやあ、久しぶりに心からホッとしました。小心者なので(笑)
宝くじには当たらないのに、こういうのだけは当たりたくありません。
すぐに工事業者へ連絡し、「大丈夫でした。自治体の粗大ごみで処分できます」と報告。
その後は自治体へ回収を申し込み、粗大ごみシールを購入して一件落着となりました。
今回たまたま我が家は問題ありませんでしたが、築年数の古い住宅や建物では、
まだまだ同じようなケースがあるそうです。
住まいというのは面白いもので、
新しくするために工事をすると、昔の忘れ物が顔を出します。
壁の中、天井裏、床下、そして今回の安定器。
どれも、その時代には当たり前だったものです。
だからこそ、リフォームは単に新しくするだけではなく、
過去と向き合う作業でもあるのかもしれません。
私は人生の最終コーナーに差しかかっています。
だから最近は思うのです。
体が元気なうちに、住まいの厄介ごとは少しずつ片付けておこう。
未来の自分に宿題を残さないために。
昭和の香りは残したいけれど、
昭和の忘れ物はなるべく整理しておきたいものですね。




